ニュース

『緊急事態宣言』なぜ出さない?理由は都市封鎖やオリンピック延期による経済影響か

東京都ではオリンピック延期の決定以降、コロナウイルスの感染者が急増しています。

日本医師会は記者会見を開き『緊急事態宣言を出した方がいい』とコメントされています。

しかし、政府は『慎重に判断する必要がある』として、緊急事態宣言を見送っています。

感染拡大が進む中、日本政府は『緊急事態宣言』をなぜ出さないのでしょうか?

『緊急事態宣言』なぜ出さない?

東京都は3月24日以降、コロナウイルス感染者が急増

東京都の感染者数推移

日付 感染者数
3月23日(月) 16
3月24日(火) 17(オリンピック延期決定)
3月25日(水) 41
3月26日(木) 47
3月27日(金) 40
3月28日(土) 63
3月29日(日) 68
3月30日(月) 13
3月31日(火) 78
4月1日(水) 66
4月2日(木) 97
4月3日(金) 89
4月4日(土) 118

東京都では、コロナウイルス感染者が3月24日以降急増しています。

『早く緊急事態宣言を出してほしい!』

そんな声が強まっています。

日本医師会は『緊急事態宣言を出した方がいい』とコメント

新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、日本医師会は記者会見を開き、横倉会長は特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、「現状はぎりぎりの段階だ。東京都で感染者数が3桁に近づくことになれば、考えていかないと医療崩壊につながる可能性が非常に強い」と指摘しました。

NHK NEWS WEB

3月30日、日本医師会は記者会見の中で

  • 現状はぎりぎりの段階
  • 医療崩壊に繋がる可能性が強い

と強い危機感を表明されています。

東京都はオリンピックの延期が決定した翌日(3月25日)から、感染者数が飛躍的に増加。

感染爆発(オーバシュート)が起きてからでは、医療が崩壊しかねない・・

日本医師会からは『もう宣言を出したほうが良いのでは』という意見が大半を締めていたようです。

日本政府は『慎重に判断する必要がある』と表明

西村官房副長官「緊急事態宣言については、国民生活に重大な影響を与えることに鑑み、各方面からの専門的知見に基づいて、慎重に判断することが必要」

FNNプライム

日本医師会からの意見に対し、日本政府(西村官房副長官)は

  • 国民生活に重大な影響を与える
  • 専門的知見に基づき慎重な判断が必要

とコメントされています。

政府が緊急事態宣言を出さない背景には『緊急事態宣言をした場合の国民への影響や、日本経済に与える影響』を危惧しているようです。

いったい緊急事態宣言が出された場合の経済影響(損失)は、どのくらい大きいのでしょうか・・。

『緊急事態宣言』を出さない理由は都市封鎖やオリンピック延期による経済影響?

東京都の都市封鎖で個人消費が大幅に減少

野村総合研究所は3月26日、東京都がロックダウンされた場合の経済への影響についての概算を発表した。

仮に1カ月に渡って首都が封鎖された場合、日本全体の個人消費を2.49兆円減少させ、日本の1年間のGDP(国内総生産)を0.44%押し下げると試算し、「1カ月のロックダウンであったとしても、それによって失われる需要は東京五輪延期が2020年のGDPに与える影響を上回る計算だ」とした。

日経ビジネス

もし東京の首都封鎖が起きた場合の経済損失はどのくらいなのか?

野村総合研究所の概算調べで、1ヶ月間首都封鎖した場合

  • 個人消費が2.49兆円減少
  • オリンピック延期の影響を上回る

と試算してます。

南関東(東京、神奈川、千葉、埼玉)の場合、GDPが更に減少

第一生命経済研究所の熊野英生・首席エコノミストの試算では、東京都で1カ月間の都市封鎖となった場合、日本の実質国内総生産(GDP)は5・1兆円減る。東京に加え、外出禁止などの封鎖状態を神奈川、千葉、埼玉の3県を加えた南関東で1カ月間行うと、実質GDPは8・9兆円減るという。

朝日新聞

東京、神奈川、千葉、埼玉を1ヶ月封鎖した場合

第一生命経済研究所の調べでは

  • 実質GDPが8.9兆円減る

と試算されています。

日本の個人消費はGDP(国内総生産)の約6割を占めています。

この個人消費が減少すれば当然、モノやサービスを購入する人が減少し、経済に与える影響も大きいことが予測されます。

①物やサービスを買う人が減る

🔽

②企業が儲からない

 🔽

③企業から貰える賃金が減る

 🔽

①物やサービスを買う人が減る

個人消費が減少すれば負のサイクルに陥り、景気が大幅に悪化しかねません。

オリンピックの延期で経済損失はダブルパンチ?

第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストは、東京オリンピック・パラリンピックの経済効果について、これまでの開催国の成長率から、ことしの日本のGDPを1兆7000億円程度押し上げるとみていました。開催が1年程度延期されると、ことしのGDPを押し上げる効果はなくなり、この効果は来年に先送りされるとしています。

一方、関西大学の宮本勝浩名誉教授は開催が1年延期されれば、競技場などの施設の維持・修理の費用や、競技団体が1年先の大会に向けて再び準備する費用などが発生し、日本の経済的な損失は、6400億円あまりにのぼると試算しています。

NHK NEWS WEB

3月24日、国際オリンピック委員会はコロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピック、パラリンピックの延期を決定。

オリンピック延期による影響は?

  • 2020年にGDPを押し上げる効果、約1兆7000億円が先送りに。
  • 1年延期による競技場等の維持管理費、再準備にかかる費用は約6400億円

と試算されています。

2008年のリーマン・ショック以降、日本政府は個人消費の活性化に繋がる経済政策を打ち出し経済を立て直してきました。

しかし、今回コロナウイルスの影響で緊急事態宣言を出し、都市封鎖ともなればオリンピック延期による影響と合わせてダブルパンチ・・。

既にコロナウイルスの影響で、多くの企業が大打撃を受けています。

緊急事態宣言の発表で、更に消費を冷え込ませ、失業者も増え経済も破綻しかねない・・

政府はそんな状況にならないよう、慎重にならざるを得ないのかもしれません。

政府は緊急事態宣言による補償問題を危惧している?

首相が緊急事態宣言を出せば、各都道府県の知事は様々な『要請』や『指示』が出せるようになります。

市民の外出自粛については、これまでと同じ『要請』レベルでしかありませんが、国のトップからの強いメッセージとなり、これまでより自粛の動きが強まることが期待できます。

また、音楽やスポーツイベント等は、要請よりワンランク上の『指示』が出せるようになり、開催を制限することもできます。

しかしその反動で、体力のない企業は次々に倒産し、失業者が続出する可能性もあります。

緊急事態宣言を出したせいで

  • 店が潰れた
  • リストラされた
  • 家族を守れなかった

等々の補償問題を危惧しているのかも知れません。

又、多くの方は会社に出勤して収入を得ていますから、何の補償も無ければ会社に行かざるを得ません。

企業側も補償がなければ社員の出勤を停止にすることは難しいでしょう。

国は緊急事態宣言を出す場合、休業補償等とセットで出す必要が出てくると考えます。

そうなれば国は多くの補償を抱えるようになり、経済がより一層深刻になる可能性があります。

緊急事態宣言を出せば、多くの補償問題がつきまとうはず。

政府はこの補償問題について頭を悩ませ、『緊急事態宣言』を出せずにいるのではないでしょうか。

ネットの反応

ネット上では

  • もうヤバい・・
  • 緊急事態宣言いつ出すの?
  • 専門家も出せといっている
  • 医療的には緊急事態宣言状態にある
  • 今すぐ宣言すべき

等々

ネット上では、多くの方が『早く緊急事態宣言を出すべき』と感じているようでした。

このままのペースで感染者が増えれば、イタリアの様な医療崩壊が目に見えているので当然です。

その一方で『緊急事態宣言』を出すことで、間接的に失われる命があることを知ってほしいという意見もありました。

まとめ『緊急事態宣言』なぜ出さない?理由は都市封鎖やオリンピック延期による経済影響か

日本政府は緊急事態宣言をなぜ出さないのか?

日本医師会からの意見に対し、日本政府は

  • 国民生活に重大な影響を与える
  • 専門的知見に基づき慎重な判断が必要

 

とコメントされています。

政府は国民生活への影響や経済への影響を鑑みて慎重な判断を迫られていると感じます。

緊急事態宣言(都市封鎖)+オリンピック延期による経済影響は相当なもの。

また、出せば様々な補償問題を抱えることに。

政府としても、出来ることなら宣言せず終息させたいと考えているのではないでしょうか。

出せば国民生活に影響、出さなければ医療崩壊も招きかねない難しい判断と感じます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。